2013年3月23日土曜日

ゼロ・ダーク・サーティー


ネタバレ大いに有ります。

ゼロ・ダーク・サーティー 観ました。
タイトルの意味はゼロ=0 ダーク=暗い サーティー=30で、ビンラディン暗殺ミッションの開始時間だそうです。

レイトショーとは言え、観客数が自分と友人と見知らぬ方の3人って。
内容的にはもう少し入ってもいいと思うんですけどね。
各メディアのミリタリー色強め押しがいけないのかも知れません。
ドキュメンタリーとして観るとなかなか面白いと思うんですけどね。
ドンパチが観たい方はがっかりしますよ。終盤だけですから。
単純なアメリカ万歳映画になってなかったので面白かったです。
ブラックホークダウンなんか1人撃たれただけで「俺たちの仲間がー!」って。
ソマリア人何人死んでるんだろう。
まあ、今回も落ちるんですが。

911事件の関与が最も疑われたビンラディン殺害に至るまでの10年余りを時系列順に章立てされてるのですが、丁寧な描写のおかげで158分という長めの尺も気にせず楽しめました。
寧ろもう少し長くても良かったかも。
説明不足な所もあり、専門知識が必要になる部分もありますし。
手掛かりっぽいものだけは大量に有る、決定打に欠けるので何も解決に向かわない、世界各国でテロが起こる、自分も暗殺の対象になっている。
 二重スパイに同僚を殺され、主人公が任務から報復への執念に変質して行く様。

ニュース等で広く知れ渡った通り、ビンラディン暗殺で幕を閉じます。
ミッション終了後、帰還するところだと思うのですが、主人公が軍の輸送機に乗り、乗務員から「豪華ですね!一機まるごと貸切ですよ。何処へ行きますか?」と聞かれて何も答えられずに涙を流すシーン。
達成感ではなく、これから何処へ向かうのか自分でもわからない虚無感だと思うんですよ。
報復にすり替わっていた任務が終わり、ふと気がついたら、かつてテロリストと呼んでいた者達の報復リストの結構上のほうに自分が居る。
最早後戻りは出来ない。
この任務にのみ10年捧げた。
おかげでこの先何していいかわからない。
殺し殺され終わりが無い。
残ったのは負の連鎖と虚無感のみ。

後日談とか余計なものは有りません。
監督が伝えたいことを極限まで凝縮した必殺の1カットの為の158分!

そもそも現在の中東情勢は欧米列強が中東の地下に眠る化石燃料に目を付けたのが始まりだった訳ですが、宗教色が強い地に大量の資源が眠っていた事が悲劇の始まりかと。
指導者を殺しても怨嗟は途切れる事は無く増幅して行くだけなのだが、その解決の糸口の一つも見いだしてない。
多分無理なんだろうな。金VS宗教って折り合いつけられるポイント無いもん。厳格で有ればあるほど。
神や神の代理である指導者への侮辱が自分の命より重いと言う感覚は知識としては知ってるけど、実感は無いです。ノンポリ日本人ですから。
主人公のCIA局員が「マヤ」と言う女性なんですよ。実際にビンラディンを特定した実在のスタッフは女性です。もちろん名前はマヤでは無いと思いますが。
「MAYA」はサンスクリット語で「幻影」という意味を持つんですが深読みしすぎでしょうか。